[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/12/26(15:46)]
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お名前: 柊
投稿日: 2006/10/8(16:27)
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久子さん、皆さん、こんにちは、柊です。
杏樹さんのヒストリカル・ロマンスデビューを読んで、私も何冊か本を買い、今読んでいるところです。
以前からJean Plaidyを読んでいたのですが、この方がヒストリカル・ロマンスというジャンルを作ったという話も聞き、どこがロマンスなのか悩んでいます。Victoria Holt名義の本のことでしょうか。そちらは読んでいないのですが。
以前から久子さんにお礼が言いたかったのと(直接勧めていただいたわけじゃないですけどBridegerton読んでいるので)、見たことのある単語が多くて、この言葉私もちょっと言いたい、というので、出てきました。
〉17,8歳で社交界にデビュー(家柄、資産が釣り合った結婚相手を見つけるため)して、
〉20歳くらいまでに結婚が決まらないと、まあ 「行き遅れ」ってことになります。
何回目のシーズンと書いてあるだけで、登場人物の年齢が特定できるようなので、いくつでデビューするのかなとは思っていました。
〉Governess
〉良家の子女,主に女の子のための住み込み家庭教師のようなものです。
エリザベス一世は、governessのキャットがいるのに、他にケンブリッジから先生が教えに来ているのですよ。家庭教師というのは、勉強を見るわけではないのでしょうか?
というか、この時代(16世紀前半)にすでに大学(今の大学とは違ってくるにしても)もあれば、弁護士もいるというところに、度肝を抜かれましたが。lawyerと書いてあるだけでなく、翻訳された本でもきっちり「弁護士」と書いてあるので。
ケンブリッジもオックスフォードも、12,3世紀にできたと、広辞苑にはありました。
〉courtesan
〉有名人? としては 椿姫のビオレッタがこれだったはず。
〉頻繁には出てきませんが、適当な訳語がないように思います。
〉他に、whore,harlot も似た意味ですが、使い分けているようなので、
〉ニュアンスが異なるのでしょう。
エリザベス一世の母アン・ブーリンはgreat whore,French whore(フランスに長くいたので)などと呼ばれていました。もちろん、悪口というか、非難です。Longmanではwhoreの説明の中に使ってはいけない言葉と書いてあります。
母のお腹にいる段階ですでにエリザベス一世はlittle whoreとか呼ばれていました。性別もわからないはずだし、胎児なのになぜ?と思いますが、悪口、あるいは蔑称ということで、本来の意味と離れても使われるのでしょうか。性別は、神が認めない結婚なので、待ち望まれた男の子が生まれるはずがない、というのはあったかもしれませんが。
〉betroth
〉正式に婚約を発表することのようです。
〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。
betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。
〉Mistress
〉男性からみた 愛人 のこと お手当てや待遇についてきちんと契約をするもののようです。
〉小さい家(といってもそれなりの)、その家を維持する為に必要なだけの使用人、
〉自由に使える専用の馬車、服にアクセサリーなどを男性側が用意します。男性の
〉経済力によって、内容は異なってくるのと思います。
〉どんな人がなるか っていうと 女優や歌手 Working Class (労働者階級ってのかな?)
〉または、没落した貴族や上流階級の人 のようです。
フランスでは16世紀の私が読んでいる辺りではすでに、国王のMistressというのがいますね。これは、貴族がなっても良くて、あまり体面が悪くなさそうです。日本語の歴史の本では寵姫とか、公式寵姫とか訳されてますね。
アンリ(何世だろう?)に至っては、寵姫のディアヌ・ド・ポワティエを王妃扱いして、カトリーヌ・ド・メディシスは名のみの王妃といわれていました。
ルイ十五世の寵姫のデュ・バリー夫人などは、政治的な事柄にも結構口出ししていたようですね。
主に16世紀イングランドと、16,7世紀フランスの本を読んでいますが、政治体制が違う以外にも、宗教的なのか、価値観が違うのを痛感します。正式な結婚で生まれないと、王位継承権がないとか。しかも、正式かどうかは教会で認定する。
時代劇が大好きでよく見ていますが、水戸黄門でも大岡越前でも「御落胤」といって、領主の腹違いの弟とかが出てきます。母親が誰でも(もちろん、身分が高い方がいいけど)、父親がわかっていればオッケー、という日本とは、お家騒動の発展の仕方も違いますよね。
でも父親が誰かって、産んだ本人にしか本当はわからないんじゃあ、とも思いますが、これ以上続けると不穏なのでやめます。
そうそう、久子さんJean Plaidy読みませんか、と他に読んでいる人がいなさそうで寂しいので誘ってみました。
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お名前: 久子
投稿日: 2006/10/8(21:02)
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柊さん こんばんは
〉 久子さん、皆さん、こんにちは、柊です。
〉 杏樹さんのヒストリカル・ロマンスデビューを読んで、私も何冊か本を買い、今読んでいるところです。
〉 以前からJean Plaidyを読んでいたのですが、この方がヒストリカル・ロマンスというジャンルを作ったという話も聞き、どこがロマンスなのか悩んでいます。Victoria Holt名義の本のことでしょうか。そちらは読んでいないのですが。
ヒストリカル・ロマンスデビュー されたのですね!
一般的に、恋愛中心でハッピーエンドであれば ロマンス と分類されるようです。
Jean Plaidy も Victoria Holt も未読の作家なので よく分かりません。
〉 以前から久子さんにお礼が言いたかったのと(直接勧めていただいたわけじゃないですけどBridegerton読んでいるので)、見たことのある単語が多くて、この言葉私もちょっと言いたい、というので、出てきました。
Bridegerton 読まれているのですね。
私としては、2,3,4巻 が面白くて あとは まあ 並 でした。
8巻は、未読ですが 粗筋からすると 今ひとつかかな と思ってます。
〉〉Governess
〉〉良家の子女,主に女の子のための住み込み家庭教師のようなものです。
〉 エリザベス一世は、governessのキャットがいるのに、他にケンブリッジから先生が教えに来ているのですよ。家庭教師というのは、勉強を見るわけではないのでしょうか?
〉 というか、この時代(16世紀前半)にすでに大学(今の大学とは違ってくるにしても)もあれば、弁護士もいるというところに、度肝を抜かれましたが。lawyerと書いてあるだけでなく、翻訳された本でもきっちり「弁護士」と書いてあるので。
〉 ケンブリッジもオックスフォードも、12,3世紀にできたと、広辞苑にはありました。
一応は 未来の女王だから、帝王学 というか 国を治めるに必要な教育を受ける
必要があったからではないでしょうか? governess は、女性向けの教育
(マナー、外国語、家政、ダンスなど)を行うものです。governess の
教育だけでは 政治、経済など当時は男性向けの教育は身につかなかいと思います。
〉〉courtesan
〉〉有名人? としては 椿姫のビオレッタがこれだったはず。
〉〉頻繁には出てきませんが、適当な訳語がないように思います。
〉〉他に、whore,harlot も似た意味ですが、使い分けているようなので、
〉〉ニュアンスが異なるのでしょう。
〉 エリザベス一世の母アン・ブーリンはgreat whore,French whore(フランスに長くいたので)などと呼ばれていました。もちろん、悪口というか、非難です。Longmanではwhoreの説明の中に使ってはいけない言葉と書いてあります。
〉 母のお腹にいる段階ですでにエリザベス一世はlittle whoreとか呼ばれていました。性別もわからないはずだし、胎児なのになぜ?と思いますが、悪口、あるいは蔑称ということで、本来の意味と離れても使われるのでしょうか。性別は、神が認めない結婚なので、待ち望まれた男の子が生まれるはずがない、というのはあったかもしれませんが。
この場合、whoreは、売女 といった感じで使っているのでしょうか。
日本語でもこの手の言葉は、悪口以外では普通は使わないと思います。
〉〉betroth
〉〉正式に婚約を発表することのようです。
〉〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。
〉 betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。
19世紀の英国貴族のあいだでは、よほどのことがないと解消できないようです。
相手が不貞を働いた とか、経済状態が急に悪化した とか よんどころない事情が
ないと 解消できません。正当な理由無く 解消すると相手の女性が ruin された
ことになるので Duel にまで至ってしまうこともあります。
婚約者に嫌気が差した男性が、その女性を好きな男性に裏から手を回して
二人を駆け落ちさせて、まんまと 婚約解消にこぎつけた なんて話もあるくらい
です。
王族の場合は、また事情が異なるのかもしれないですね。
〉〉Mistress
〉 フランスでは16世紀の私が読んでいる辺りではすでに、国王のMistressというのがいますね。これは、貴族がなっても良くて、あまり体面が悪くなさそうです。日本語の歴史の本では寵姫とか、公式寵姫とか訳されてますね。
〉 アンリ(何世だろう?)に至っては、寵姫のディアヌ・ド・ポワティエを王妃扱いして、カトリーヌ・ド・メディシスは名のみの王妃といわれていました。
〉 ルイ十五世の寵姫のデュ・バリー夫人などは、政治的な事柄にも結構口出ししていたようですね。
だれの Mistress かということと Mistress の出自も重要な印象です。
国王や公爵くらいの身分の人だと、だれも正面切って 批判できないので
社交界でもある程度 認めるしかなかったのでしょう。
爵位なしの Mr や たいした力の無い人の Mistress では、ダメでしょうね。
〉 主に16世紀イングランドと、16,7世紀フランスの本を読んでいますが、政治体制が違う以外にも、宗教的なのか、価値観が違うのを痛感します。正式な結婚で生まれないと、王位継承権がないとか。しかも、正式かどうかは教会で認定する。
日本の婚姻 と キリスト教の Marrige では、意味するところが違うから
だと思います。キリスト教で妻が1人と明確に決まっている国と 妻という
規定が曖昧で人数に決まりが無い国との差なの かもしれないですね。
〉 時代劇が大好きでよく見ていますが、水戸黄門でも大岡越前でも「御落胤」といって、領主の腹違いの弟とかが出てきます。母親が誰でも(もちろん、身分が高い方がいいけど)、父親がわかっていればオッケー、という日本とは、お家騒動の発展の仕方も違いますよね。
〉 でも父親が誰かって、産んだ本人にしか本当はわからないんじゃあ、とも思いますが、これ以上続けると不穏なのでやめます。
産んだ本人でもわからない場合もあるのでなんとも....
まあ、いつの時代でも そういうことはあると思いますよ。
日本の場合、お殿様は側室が何人いてもOK だったので 側室の子も正式な子供だし
母親が使用人でも お殿様が認めれば ある程度 社会的に認知されますものね。
そもそも、下々の生まれの娘が あちこちに養女にいって 最終的にはそれなりの
身分で 側室に ってこともあるくらいなので 根本的に考え方が違うのでしょう。
〉 そうそう、久子さんJean Plaidy読みませんか、と他に読んでいる人がいなさそうで寂しいので誘ってみました。
未読本の山をどうにかしないと、新しい作家に手が出せません。 (笑
Jean Plaidy は、Amazon.com のレビューでも評判がいいようなので興味が
あります。難しそうなのと、内容が少々重そうな印象ですが、いかがですか?
ちなみに、学生時代 歴史を選択していない(私は理系の人)ので、歴史には
疎いほうです。
柊さん も Happy Reading!
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久子さん、こんばんは。
〉ヒストリカル・ロマンスデビュー されたのですね!
〉一般的に、恋愛中心でハッピーエンドであれば ロマンス と分類されるようです。
〉Jean Plaidy も Victoria Holt も未読の作家なので よく分かりません。
デビュー、したのでしょうか? ページ数は3桁まで来ましたが、まだ読み終わらず、今後の展開によっては投げるかも、という感じです。
Victoria Holt(翻訳あり)だとロマンスと聞きましたが、Plaidyに関しては、恋愛中心ではないと思います。後で詳しく書きますが、多分ハッピー・エンドでもない。
〉〉〉betroth
〉〉〉正式に婚約を発表することのようです。
〉〉〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉〉〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。
〉〉 betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。
〉19世紀の英国貴族のあいだでは、よほどのことがないと解消できないようです。
〉相手が不貞を働いた とか、経済状態が急に悪化した とか よんどころない事情が
〉ないと 解消できません。正当な理由無く 解消すると相手の女性が ruin された
〉ことになるので Duel にまで至ってしまうこともあります。
イングランドがまだ大英帝国と呼ばれる繁栄期を迎えていなくて、スペインとフランスが大国で、どっちの機嫌をとるかをその時々で変えていた、という感じだと思います。なので、フランスがいいなと思ったらフランスの王族と、スペインがいいなと思ったらスペインの王族と婚約していた、というのが、メアリ一世が「行き遅れた」原因の一つ、だと思います。
〉婚約者に嫌気が差した男性が、その女性を好きな男性に裏から手を回して
〉二人を駆け落ちさせて、まんまと 婚約解消にこぎつけた なんて話もあるくらい
〉です。
〉王族の場合は、また事情が異なるのかもしれないですね。
そこまでしないと解消できないんですか。というか、そこまでやるんですか!
〉〉 そうそう、久子さんJean Plaidy読みませんか、と他に読んでいる人がいなさそうで寂しいので誘ってみました。
〉未読本の山をどうにかしないと、新しい作家に手が出せません。 (笑
〉Jean Plaidy は、Amazon.com のレビューでも評判がいいようなので興味が
〉あります。難しそうなのと、内容が少々重そうな印象ですが、いかがですか?
〉ちなみに、学生時代 歴史を選択していない(私は理系の人)ので、歴史には
〉疎いほうです。
全くわからない時代のは読んでいないので...。私の場合、わかる時代はかなりわかる(その時代についての日本語の本はほぼ全部制覇)し、わからない時代は、それがいつかもわかりません。
世界史クラブで人気のYou wouldn't want to beだとか、who was...?だとか、その辺りを1冊読めば、充分なものがほとんどじゃないかと思いますが、自分がそういう状態なので言い切れないです。
Royal road to Fotheringhayだけは歴史の本を読んでいても最初難しかったですが、Plaidyの他の本だと結構、どこのランキングで何週連続ランクインとか書いてあるので、英語圏ではこれぐらいは常識なのかもしれません。
作風ですが大分地味です。最初の1章からどうなるんだこれ的展開になる、とかはないです。波瀾万丈な人生の割に、語り口が淡々としていますし。
それと、最後はぬれぎぬで処刑されたような人でも、ここで終われば小説はハッピー・エンドというポイントが、人生のどこかにはあると思うんですが、そこを通り越して死ぬところまで書くので。
書くのでどうなのかという、読後感について、わかりやすく書こうと10分ぐらい頑張りましたが、言葉が思いつきませんでした。なんだかそういう、言葉にしにくい感じとしか言えません。
まだ片手ぐらいしか読んでいませんが、多分他の本もそうだと思います。
難しいかどうかですが、私の多読の中ではこの人の本が一番比率が多いので、これが標準仕様になってしまっているようです。なのでわかりにくいんですが、多分、ほとんどの登場人物は教養があって古くさい英語をしゃべっていると思います。たまに、youをyeと言う人もいますが。
こうして書いてみると、読みやすい小説の条件をことごとくはずしている気がします。どっちの意味でも18禁なシーンはないと思いますが。
今読んでいる本も1日3ページぐらいしか進まなくて、4ヵ月ぐらいあれば読み終わるだろうと思っていますが、それって愛読者じゃないかも。
〉柊さん も Happy Reading!
Jean Plaidyでもそうじゃなくても、Happy Reading!
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お名前: 杏樹
投稿日: 2006/10/8(23:42)
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柊さん、こんにちは。
〉 杏樹さんのヒストリカル・ロマンスデビューを読んで、私も何冊か本を買い、今読んでいるところです。
柊さんまでヒストリカル・ロマンスを読み始めたんですか。
〉〉Governess
〉〉良家の子女,主に女の子のための住み込み家庭教師のようなものです。
〉 エリザベス一世は、governessのキャットがいるのに、他にケンブリッジから先生が教えに来ているのですよ。家庭教師というのは、勉強を見るわけではないのでしょうか?
〉 というか、この時代(16世紀前半)にすでに大学(今の大学とは違ってくるにしても)もあれば、弁護士もいるというところに、度肝を抜かれましたが。lawyerと書いてあるだけでなく、翻訳された本でもきっちり「弁護士」と書いてあるので。
〉 ケンブリッジもオックスフォードも、12,3世紀にできたと、広辞苑にはありました。
ヨーロッパの有名な大学はたいてい中世にできています。オックスフォードなら「OFF2」に「Oxford」という本があって、中世の大学の様子も書いてあっておもしろいですよ。
〉〉betroth
〉〉正式に婚約を発表することのようです。
〉〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。
〉 betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。
ヘンリー8世ほど結婚相手をコロコロ変えた人はいませんから…。
〉 フランスでは16世紀の私が読んでいる辺りではすでに、国王のMistressというのがいますね。これは、貴族がなっても良くて、あまり体面が悪くなさそうです。日本語の歴史の本では寵姫とか、公式寵姫とか訳されてますね。
〉 アンリ(何世だろう?)に至っては、寵姫のディアヌ・ド・ポワティエを王妃扱いして、カトリーヌ・ド・メディシスは名のみの王妃といわれていました。
〉 ルイ十五世の寵姫のデュ・バリー夫人などは、政治的な事柄にも結構口出ししていたようですね。
フランス国王はマリー・アントワネットを王妃にしたルイ16世以外はみ〜んな愛人がいるのが当たり前で、イギリスとはかなり事情が違うと思います。ルイ14世も15世も愛人がたっくさんいて、その中で「公式寵姫」と認められる特別な人がいる、というふうに階級があって、まるで東洋のハレムか後宮のようです。
国王だけでなく、昔のフランス宮廷では、結婚している人が恋のアバンチュールを楽しむのは当たり前ですから。やっぱりフランス人は恋愛体質なんですよ。
さて、件の「アンリ」は2世です。20歳も年上の美女ディアーヌ・ド・ポワティエにベタぼれして、王妃には見向きもしませんでしたが、子どもだけはたくさんいました。長男で次の国王になったのがフランソワ2世です。柊さんならこの王様に心当たりはありませんか?メアリー・スチュアートの最初の夫です。フランソワ2世はアンリ2世が不慮の死を遂げて若くして王位についたものの、病弱のため早死に。それでメアリー・スチュアートは未亡人になってスコットランドに帰るのです。
〉 主に16世紀イングランドと、16,7世紀フランスの本を読んでいますが、政治体制が違う以外にも、宗教的なのか、価値観が違うのを痛感します。正式な結婚で生まれないと、王位継承権がないとか。しかも、正式かどうかは教会で認定する。
全然違いますね、イングランドとフランス。王位継承権の決め方も国によって、時代によっていろいろあるのでややこしいです。
それでは本題を離れて歴史の話ばかりになりましたが、このへんで…。
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杏樹さん、こんにちは。名前を呼ばれて、ちょっと、先生に当てられた生徒の気分でした。
〉〉 杏樹さんのヒストリカル・ロマンスデビューを読んで、私も何冊か本を買い、今読んでいるところです。
〉柊さんまでヒストリカル・ロマンスを読み始めたんですか。
触発された人は、結構多いと思います。
〉ヨーロッパの有名な大学はたいてい中世にできています。オックスフォードなら「OFF2」に「Oxford」という本があって、中世の大学の様子も書いてあっておもしろいですよ。
読んでみます。
〉〉〉betroth
〉〉〉正式に婚約を発表することのようです。
〉〉〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉〉〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。
〉〉 betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。
〉ヘンリー8世ほど結婚相手をコロコロ変えた人はいませんから…。
いないですよね。娘の婚約相手もころころ変えていますけど。
〉〉 フランスでは16世紀の私が読んでいる辺りではすでに、国王のMistressというのがいますね。これは、貴族がなっても良くて、あまり体面が悪くなさそうです。日本語の歴史の本では寵姫とか、公式寵姫とか訳されてますね。
〉〉 アンリ(何世だろう?)に至っては、寵姫のディアヌ・ド・ポワティエを王妃扱いして、カトリーヌ・ド・メディシスは名のみの王妃といわれていました。
〉〉 ルイ十五世の寵姫のデュ・バリー夫人などは、政治的な事柄にも結構口出ししていたようですね。
〉フランス国王はマリー・アントワネットを王妃にしたルイ16世以外はみ〜んな愛人がいるのが当たり前で、イギリスとはかなり事情が違うと思います。ルイ14世も15世も愛人がたっくさんいて、その中で「公式寵姫」と認められる特別な人がいる、というふうに階級があって、まるで東洋のハレムか後宮のようです。
〉国王だけでなく、昔のフランス宮廷では、結婚している人が恋のアバンチュールを楽しむのは当たり前ですから。やっぱりフランス人は恋愛体質なんですよ。
〉さて、件の「アンリ」は2世です。20歳も年上の美女ディアーヌ・ド・ポワティエにベタぼれして、王妃には見向きもしませんでしたが、子どもだけはたくさんいました。長男で次の国王になったのがフランソワ2世です。柊さんならこの王様に心当たりはありませんか?メアリー・スチュアートの最初の夫です。フランソワ2世はアンリ2世が不慮の死を遂げて若くして王位についたものの、病弱のため早死に。それでメアリー・スチュアートは未亡人になってスコットランドに帰るのです。
はーい! わかりました。未読本の山の中に、その時の王妃のカトリーヌ・ド・メディシスの本(Jean Plaidy,Madame Serpent)もあります。次に読もうと思っているんですが、次っていつになるのか。
〉〉 主に16世紀イングランドと、16,7世紀フランスの本を読んでいますが、政治体制が違う以外にも、宗教的なのか、価値観が違うのを痛感します。正式な結婚で生まれないと、王位継承権がないとか。しかも、正式かどうかは教会で認定する。
〉全然違いますね、イングランドとフランス。王位継承権の決め方も国によって、時代によっていろいろあるのでややこしいです。
イングランドでも、遡っていくと、一番最初に玉璽を手に入れて「私が王様!」宣言をした人が勝ちらしいですね。フランスは、サリカ法でしたっけ。
この「私が王様」宣言がproclaimedなのかしら。と、多少用語を出してみましたが、ロマンスには関係ない上に、あやふやでした。
〉それでは本題を離れて歴史の話ばかりになりましたが、このへんで…。
私もさらに本題を離れてしまいました。失礼しました。
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お名前: Raquel
投稿日: 2006/10/9(08:50)
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柊さん、はじめまして。
ほぼロマンス小説しか読まない Raquel です。
いつもご報告や書評、興味深く拝見しています。
ちょっと、ピンポイントですが。
"柊"さんは[url:kb:793]で書きました:
〉 以前からJean Plaidyを読んでいたのですが、この方がヒストリカル・ロマンスというジャンルを作ったという話も聞き、どこがロマンスなのか悩んでいます。Victoria Holt名義の本のことでしょうか。そちらは読んでいないのですが。
Victoria Holt は一般的に、ゴシック・ロマンスにカテゴライズされる作家さんです。
(「ジェーン・エア」とか「嵐が丘」とかの系譜)
他には、Mary Stewart (「この荒々しい魔術」)などがゴシック・ロマンス作家と呼ばれてます。
翻訳でも日本語でも読んだことがないので分かりませんが、彼女がヒストリカル・ロマンスの祖ということはないと思います。
故ダイアナ妃の義母(?)の母、バーバラ・カートランドあたりは、
かなり昔からヒストリカル・ロマンスを書いてましたし。。。
調べてみたんですが、誰が最初とは、分かりませんでした。
Jean Plaidy は、Historical Fiction にカテゴライズされてますね。
Holt 名義の方は、ロマンスらしいです。
これは私の推測ですが、ロマンス小説は絶対にハッピーエンドじゃないといけないので、
歴史上の実在人物を主人公にした物語でロマンス小説を仕立てるのは無理じゃないかなと思います。
夫が不倫したあげくに処刑されちゃったりしますしね。。。
部分的反応ですいません。
柊さんや杏樹さんのように、歴史に造詣の深い方がヒストリカル・ロマンスを読まれると
どのように感じられるのか、とっても興味があります。
Julia Quinn あたりは、背景だけがヒストリカル(Wallpaper Historical)な感じ
ですが、どうでしたか?
良かったら、またご報告してくださいね。
ではこれからも、ヒストリカルで楽しい読書を♪
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Raquelさん、はじめまして、柊です。
〉柊さん、はじめまして。
〉ほぼロマンス小説しか読まない Raquel です。
〉いつもご報告や書評、興味深く拝見しています。
私もRaquelさんの書評を参考にさせていただいてます。
〉〉 以前からJean Plaidyを読んでいたのですが、この方がヒストリカル・ロマンスというジャンルを作ったという話も聞き、どこがロマンスなのか悩んでいます。Victoria Holt名義の本のことでしょうか。そちらは読んでいないのですが。
〉Victoria Holt は一般的に、ゴシック・ロマンスにカテゴライズされる作家さんです。
〉(「ジェーン・エア」とか「嵐が丘」とかの系譜)
〉他には、Mary Stewart (「この荒々しい魔術」)などがゴシック・ロマンス作家と呼ばれてます。
〉翻訳でも日本語でも読んだことがないので分かりませんが、彼女がヒストリカル・ロマンスの祖ということはないと思います。
〉故ダイアナ妃の義母(?)の母、バーバラ・カートランドあたりは、
〉かなり昔からヒストリカル・ロマンスを書いてましたし。。。
〉調べてみたんですが、誰が最初とは、分かりませんでした。
そうですか。私もどこで最初だと読んだのかを考えたんですが、ここだったと思ったところには書いていなくて、なので、多分、私の勘違いですね。
〉Jean Plaidy は、Historical Fiction にカテゴライズされてますね。
〉Holt 名義の方は、ロマンスらしいです。
〉これは私の推測ですが、ロマンス小説は絶対にハッピーエンドじゃないといけないので、
〉歴史上の実在人物を主人公にした物語でロマンス小説を仕立てるのは無理じゃないかなと思います。
〉夫が不倫したあげくに処刑されちゃったりしますしね。。。
そうですよね。人生の途中で終わらせてその後の歴史を無視するとか、そういう方に走らないと無理ですね。
〉柊さんや杏樹さんのように、歴史に造詣の深い方がヒストリカル・ロマンスを読まれると
〉どのように感じられるのか、とっても興味があります。
〉Julia Quinn あたりは、背景だけがヒストリカル(Wallpaper Historical)な感じ
〉ですが、どうでしたか?
〉良かったら、またご報告してくださいね。
造詣が深いかわかりませんが、読み終わったら、ちょっと感想を書きたいと思っています。途中で投げましたという報告になるかもしれませんけど、その時はその時で。
〉ではこれからも、ヒストリカルで楽しい読書を♪
はい。同じ人物についての本がそろいやすいので、いずれ大人読みというのもやってみたいです。
目標は高く、足は地面でHappy Reading!