Re: さらに横レス 大人が読んで面白いと思う児童書

[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 14976 // 時刻: 2024/11/1(22:19)]

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14336. Re: さらに横レス 大人が読んで面白いと思う児童書

お名前: ひまぞ http://www.geocities.jp/hima_chi/
投稿日: 2004/10/31(03:37)

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のびのびこ〜たさん、はじめまして。
久子さん、こんばんは〜。

私もいくつかご紹介を。
実話や史実をベースにして書かれた本や、
創作でもリアリティやメッセージ性の強い本を集めてみました。

高学年向け
@The Friendship    Mildred D. Taylor
 1933年、アメリカ・ミシシッピーのとある村に、the Wallace store という雑貨屋さんがありました。
Cassie と弟達は、決してその店に近づくなと言われています。
その店の最初の経営者 John を、歳寄りの黒人 Mr. Tom Bee は昔のゆえんで、名前で呼びあっていたのです。
人種差別厳しい中、周りの白人達、彼の息子達は、Tom Bee に対して、厳しい態度で望むよう言うのです。
 
@Fever 1793  Laurie Halse Anderson
 1793年、首都フィラデルフィアに黄熱が大流行します。
母が感染したため、祖父につきそわれ、疎開に出された Matilda ですが
その途中で、祖父も発症してしまい、道端に放りだされてしまいます。

@Out of the Ashes  Michael Morpurgo
 2001年イギリスで勃発した口蹄疫に基づいて書かれた話です。
両親と3人暮らしの Becky は、毎日牧場の手伝いをしていす。
父は家畜すべてに名前をつけて、とてもかわいがっていますが
北の方で口蹄疫が流行り始めたのを聞き、心配でたまりません。
感染性が強いので、発見された場合は全頭屠殺処分となるからです。

@The Year of Miss Agnes  Kirkpatrick Hill
 Frederika はアラスカに住む11歳の女の子。
学校の先生は赴任してもここの生活に馴染めず、すぐいなくなってしまいます。
でも、Miss Agnes は違っていました。1年の任期ですが、精一杯教えてくれました。
学ぶ喜び、そしてその先に広がる人生に大きな幅をもたせてくれたのです。

@Ruby Holler  Sharon Creech
  Dallas と Florida は二卵性双生児。生後まもなく孤児院に捨てられました。
里親にめぐまれず、劣悪な環境の孤児院にいるしかありません。
ある日、Ruby Holler という森に住む老夫婦から、旅行のお伴をして欲しいと頼まれ
しばらく一緒に過ごすことになります。
子育てが終わった夫婦、愛を知らない孤児二人の間に、どんな感情が生まれるでしょう。

@Iqbal    Francesco D'Adamo
 13歳の Iqbal Mashih は両親の借金を返すために、パキスタンの織物工場で働く奴隷です。
雇い主は言葉の分からない彼らに分かりやすいようにと借金を棒グラフにし、毎晩その線を消してみせます。
しかし彼はどんなに働いてもその線が全部消えることはないと知っていました。
素晴らしい織物の技術を持ちながら、雇い主にいつも反抗している Iqbal ですが、
仲間の奴隷達へいろいろなことを教え、奴隷解放への一歩を踏み出した半生を、友達である Fatima が語っています。

@Friedrich  Hans Peter Richter
 1925年、1週間違いで生まれたFriedrichと僕。
同じアパートに住んでいた二人は4歳にして出会い
同じ学校に通いはじめ、互いの貧富の差を知るようになり
そしてユダヤ人であるがためにFriedrichが迫害を受けていきます。
ドイツがヒトラー政権下となり、憎しみやねたみから迫害へ進む人々、
そんな中で正義は何かを問う人々、狭間で悩み苦しむ人々、そんな葛藤を
ドイツ人の子供の日常の視点から描いていて、より深い恐怖と悲しみを感じます。

@Gulf  Robert Westall
 Tom の弟、Andy は、幼い頃から時々夢見がちで、
空想上の友達 Figgis と遊んでいて、Tom はそれをからかっていました。
しかし、イラクがクウェートに侵入したニュースが流れてから
Andy は夜中に歩きまわったり、分からない言葉を叫んだりするようになります。
中東から遠く離れ、全くゆかりのないロンドンの地で、Andy の身に何が起こったのでしょう。

@Mama's Babies    Gary Cre
 1890年代に数カ国で起こった、Babyfariming をテーマにした話です。
 Sarah は12歳、Mama と呼ぶ女性と小さな子供達が常時数人、一緒に住んでいました。
9歳になる頃までには Sarah は Papa と呼ばれる人がいないこと、子供達の年齢がすごく近いこと、
子供達が突然現れたり、いなくなったりすることなどから、薄々、自分も含めて子供達は
Mama の実子ではないのではないかと思うようになっていました。
ある日、一番小さい男の子が病気になり入院したと Mama は言っていたのですが、
その町には病院はないと知り、Sarah は何かもっと怖いことが起こっているのではと考えるようになります。

@Summer of Riley    Eve Bunting
 11歳の William の父は家を出て行き、大好きな祖父は亡くなり
寂しい思いをしていたのですが、待望の犬 Riley を飼うことができるようになりました。
ある日、Riley は隣人の馬をおいかけケガをさせてしまいます。
オレゴン州法では、家畜を追いかけた犬は殺されることになって連れていかれます。
小さな町は、犬の屠殺に反対する人と、家畜を守るため法律施行を求める人とに分かれ
ちょっとした騒ぎになってしまいます。

@The Magic Circle    Donna Jo Napo
 醜いが優しい産婆である主人公は、悪魔の力を借りて
病気を治すようになります。しかしある日、悪魔にだまされて魔女にされ
子供を食べるように命じられます。そんな命令に従いたくなく彼女は
人里離れた森の中へ去って行きます。そして、その彼女の元をおとずれたのは
あのヘンゼルとグレーテルでした。
 グリム童話の魔女を主人公にした想像の物語です。

@Tulip Touch    Anne Fine
  ホテル経営をしている父とともにPalaceホテルへ越してきたNatalie は
とうきび畑の真中で子猫を抱いている Tulip という少女に出会います。
Tulip は虚言癖があり、学校へはほとんど行っていません。
そんな彼女と仲良くなり、ささいないたずらを二人で楽しんでいくうちに、
どんどんいたずらがいたずらでは済まなくなっていきます。

ティーン、ヤングアダルト

@Everything on a Waffle    Polly Horvath
 11歳のPrimrose の両親は、海で行方不明となり、
町のみんなは死んだと思っているけれど、彼女は生きていると信じています。
おじの Jack が彼女の面倒をみていますが、あまり一緒にいる時間はありません。
ベビーシッターの Miss Perfidy は防虫剤のにおいのする服を着ています。
両親がいなくなってから、ちっともいいことがありません。
 各章のタイトルと内容がぴったり合っています。

@Warehouse   Keith Gray
 行き場のない若者が集まって住んでいる倉庫。
そこには社会から離れた、若者達だけの世界がありました。
暴力をふるう兄から逃げてきた Robbie、
旅行中、全財産を盗まれたけれど、両親にそれを言えない Amyがそこに加わる事になります。
そこでのルールはたった1つ、No Drug。

@It Happen to Nancy    Beatrice Sparks
 レイプされ、AIDS 感染した14歳の子の実話です。

@Chocolate War    Robert Cormier
 私立学園で伝統的に行われているチョコレート売りを拒否したために
 痛烈ないじめに遭う話です。

@Very Far Away from Anywhere Else    Ursula K.Le Guin
 高校3年生の男女二人の、友情と恋愛の間あたりの話です。
Owen は人付き合いが上手くなく、人とつきあうためには自分にウソをついているような感じがあり、
両親や親友にさえ本心を話せずにいます。将来のこと、といってもそう遠くない進学のことも、
行きたい学校のことすら言い出せず、親が望む地元の学校へ進むもの・・・と諦めてさえいます。
Natialie も特別な少女ではなく、音楽が好きで、ビオラを弾いていて、将来は作曲家になりたいと思っている
ごく普通の子です。そんな二人が言葉をかわすようになり、友情から淡い恋心へと変わりつつあります。

@Caroline B. Cooney の単発の本
 1冊200P位で読めて、内容は多岐に渡っています。
この中では、比較的楽に読めるものが多いかもしれません。

ぱっと思いついたものだけ、載せてみました。
これらの本は、児童書なので50〜200Pと薄いのですが
たまにじっくり読んでみる、かなり重たいものが多いです。
なので、こんなのばっかり続けて読むと、精神的に停滞します。(苦笑)
でも、ヨシオさんあたりは、こういうの好きだと思う。
The Year of Miss Agnes と Everything on a Waffle は一般にお勧めできます。
ではでは〜。


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14364. Re: さらに横レス 大人が読んで面白いと思う児童書

お名前: のびのびこ〜た http://maemuki.com
投稿日: 2004/11/1(14:45)

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久子さん、ひまぞさん

こんにちは!

そしてお勧め本をいろいろと紹介して頂きありがとうございます。

ご紹介いただいた中から私のレベルでも読める本を見つけて、読

んでみたいと思います。

本当ありがとうございましたm(__)m


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[汗] 14400. Re: まだまだ横レス 大人が読んで面白いと思う児童書

お名前: まりあ@SSS http://www.buhimaman.jp/
投稿日: 2004/11/5(16:52)

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ひまぞさん、のびこ〜さん、久子さん、みなさん! 今晩は。

  まりあです。 

  ひまぞさんがたくさん紹介して下さったあとに、さらに上積みする
のも気が引けますが、 え〜い、横には広がりっぱなしのついでです!

◆読み応えのあるシリーズ

@Gun Lake Gang Adventure Series  

    車椅子の少年が主人公のミステリーシリーズ。
  障害のある少年を巡る人間ドラマとしても読み応えがあり、
  ミステリーとしても(児童ミステリーとしては)、良くできています。
  パイレーツCD、レースカー、ペットの保護などが事件のテーマ、
  お弁当箱が隠されて...レベルでもないし、荒唐無稽でもないし...
  口語会話中心ではありませんから、Graded Readers主体で読んできて、
  児童書は入りにくいと感じている人にもお薦め。

@A Roman Mystery Series 

  時代設定が古代ローマ。町の地図や家の間取りが巻頭にあり、
  ローマ時代の生活が生き生きと描かれて、世界史クラブの会員には
  絶対お薦め。

◆ずっしり読み応えのあ(りすぎ)るヤングアダルトもの

  暗さがあるので、読む時の精神状態を選ぶかも...
  でも、ヤングものながら、娯楽用の大人向けPBをはるかに
  凌ぐ読み応えがあります。これだけの内容が英語で読めた!と
  いう満足感は保証します。
  
  途中を抜かしたくなったりすることも考えて、Amazonのレビューは
  ネタバレぎりぎりまで詳しく書いてあります。

@Brothers  Ted Van Lieshout著

  オランダで出版され各国語に翻訳されたゲイの少年の日記形式の本。
  
@The Killer's Cousin

    誤ってガールフレンドを殺してしまったけれども、評決で無罪と
  なった17歳の少年の心の重荷と、少年を敵視する従姉妹の少女の
  行動の謎を描くサイコサスペンス。
  Amazonのレビューは、ISBN: 0007126670のUK版に書きましたが、
  その後安価なUS版が出たので、SSS書評にはそちらのISBNを入れ
  ました。そのため書評からジャンプするとレビューがありません。
  レビューでより詳しいストーリーを見たい方は、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0007126670/qid=1099497580/sr=1-2/ref=sr_1_8_2/249-2023792-3255535
  をご覧下さい。

  

      

  

 

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