Re: 「転向者」としての感想

[掲示板: 〈過去ログ〉過去ログ2(英語教育についての論争) -- 最新メッセージID: 983 // 時刻: 2024/12/25(15:07)]

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974. Re: 「転向者」としての感想

お名前: 浜谷 http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/
投稿日: 2002/7/20(00:18)

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〉>SSS式でもそれまで否定しているのではないと思いますが?

〉貴学習法を十分理解しているとは言い難い面もありますが、掲示板などでこれまで
〉書かれている内容を読む限り、文法学習にはかなり否定的との印象を受けましたが。

〉このHPの最初のページに書かれている
〉「中1修了程度の初歩の文法と基本単語200〜300語程度を知っている人が、
〉多読を中心とするSSS英語学習法で学習すれば、誰でも半年〜2年の短期間で
〉ペーパーバックを辞書無しで楽しめるようになります」
〉という文言も、「中2以降の文法は必要ない」と受け取ることも可能かと
〉思います。実を言いますと「果たしてそんなことがありうるのだろうか」と思って
〉このサイトを読み進めることになった訳ですが。

SSS式の古川先生からレスがありましたが、以下先生が特にコメントされなかったところに関し2、3コメントさせていただきたいと思います。同サイトの「学習法」の中に「100万語を超えてくると、徐々に英語が自然に身についてきます。その段階で、文法・語法を学べば、より自然で教養のある英語も書けるようになります。」との記述があります。ただ私も中一終了程度の初歩の文法で多読に入るのははっきり言って無理だと思います。中3までの文法は必要で、単語も1500語は知っておく必要があると思っています。私の場合多読に入る前に英和豆単をAからZまで主要な意味を1個か2個に絞って10回程おさらいしました。(SSS式のようにgraded readerだともっと少なくてもいいかも知れませんが、多く知っておくに越したことはないでしょう)

〉貴学習法は実は違うのかもしれませんが、「語学はとにかく聞き、とにかく
〉読むこと。子供はそうやって言葉を習得している」という説がありますが、もはや
〉子供にはなり得ない大人に対しては無責任かつ実用的でないと思っています。
〉音声面では私もかつてシャドウイングをかなり実行しましたが、意味の取れていない
〉内容をただオウム返しに何回繰り返してもあまり効果はなく、逆にしっかりと
〉理解した内容を教材として使ってこそ意味があると思うようになりました。

シャドーイングする教材は同「学習法」で言及されてはいませんが、私は当然よく意味のとれている内容のペーパーバックでなければならないと思います。古川先生どうでしょうか?

〉外国語は、「量と質の両面を」「意識して」追求しなくてはダメだ、というのが
〉私の今の考えです。私が業務でまとまった文章を英語で書く必要に迫られた時、
〉如何に自分の英語がフィーリングに頼って築かれたものかを痛感しました。
〉また日本語の話ですが、私はアナウンスメントを業務とする年若い知人がいます。
〉毎日しっかりチェックの入った原稿を声を出して読んでいる割には、彼が業務で
〉書く日本語が上手だと思ったことはありません。ちょっと難しいと振り仮名が
〉なければ読めない漢字が多いことにも驚いています。いくら話すことが好きでも、
〉舞台度胸があっても、原稿を声を出して何回読み上げても、それだけでしっかりした
〉言葉の力がつく、という訳にはいかないことを実感しました。

〉やはり自分で意識的な努力をしなくてはいけないのです。「ペーパーバックを
〉読めた」と思っても、果たして自分の理解は正しいのだろうか、単に筋が取れた
〉だけではないのだろうか、と自問する姿勢が大切なのだと思います。貴学習法が
〉「自分なりにとにかく英語の本が読めるようになる」ことのみを最終目的とするなら
〉別ですが。

〉>つまりSSS式ではそのレベル以前で特に学校英語、受験英語で英語アレルギーに
〉なった人々に有効だと思っています。

〉確かに同感で、学校で英語を学んだ上で、興味のある分野に英語で触れることが
〉何よりも大切なのに、その方向に児童生徒を誘うことが、余りに疎かにされてきたと
〉思っています。

もう一度申し上げたいのですが、SSS式学習法はレベルが初期の段階の人に有効だと思っています。正しい読み方を身につけ、速読(ネイティブにとっては普通の速さ)出来るようにするのが主眼だと思います。量をこなせるようになったら(100万語程度がめやすか?)質に移行すべきだと私は思います。前述の文法に関するコメントと重複するようですが・・・。

「興味のある分野」とはちょっと違いますが、私が数年前まで
〉所属していた英語を日常的に使う部署では、業務で否応なく多読多聴を迫られると、
〉それまで受験英語の学習しか経験のない人であっても皆必ず英語が伸びていました。
〉逆にいうと、受験・学校英語であっても、しっかりした基礎が出来ていれば多読と
〉多聴が起爆剤となるのでしょう。逆に私は、それまでの多読や多聴による学習で
〉(何となく)読め、(何となく)聞き話すことができるレベルにはありましたが、
〉仕事を通じて、感覚的な英語力に留まっていると痛感し、文法や語法の意識的学習に
〉転じたのでした。

(何となく)読め、(何となく)聞き話すことができるレベルの力をつけるのがSSS式学習法だと思います。そういうことが従来一般的に疎かにされてきたのではないでしょうか? だから日本人はTOEFLの点数が他の国の人に較べて圧倒的に低いですし、10年英語をやっても喋れない人が沢山いる現状です。 従来文法や語法の学習漬けになって、いやになり英語学習そのものを諦めてしまう人が多かった、(現在も多い)という弊害を取り除こうとするのがSSS式学習法だと思っています。

〉私の限られた経験でしかありませんが、私の周囲で、帰国子女でも語学の天才でも
〉ない、中学生から学習を始めた凡人がそれなりの英語力をつけた例を見ると、
〉いずれも学習歴のどこかで、「量」と「質」を、それぞれ集中して学習した時期が
〉あったというのが共通しているように感じます。

繰り返しになりますが、集中して学習するには学習そのものが楽しくなければならないと思います。100万語ぐらいやれば英語の学習が楽しくなってくるのではないでしょうか? 私は自分自身ペーパーバックの多読が最初は苦しかった(普通のものでやったので、最初は30%ぐらいしか分からなかった、それでも対ネイティブ、ヒヤリングの際、同じような理解力でしかなくても、相手の言っていることを大雑把に掴む練習のつもりでやった)けれど次第に楽しくなり、文法などの「質」の勉強もどしどしすることが出来たと思っています。因みに多読中心の学習を3年間続けてガイドの試験に合格しました。


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