[掲示板: 100万語超 報告・交流 -- 最新メッセージID: 13567 // 時刻: 2024/12/27(05:04)]
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お名前: かつらぎ
投稿日: 2018/7/7(17:24)
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ご無沙汰しています、かつらぎです。
1000万語を超えたので報告に参りました。
前回の報告が800万語通過の2013年なので、本当に久しぶりです。
2016年に900万語を通過していたのですが、報告をしそびれたため間があいてしまいました。
以下、800万語通過以降、1000万語超えまでに読んだ本です。
■Queen's Thief(Megan Whalen Turner)
#1 The Thief
#2 The Queen of Attolia
#3 The King of Attolia
#4 A Conspiracy of Kings
Eddis、Attolia、Sounis、Medeといった架空の国々の人々が織りなす物語。
架空の世界が舞台の話ですが、植物や地形、食べ物などの描写がギリシャ辺りの地中海世界を彷彿とさせます。
同じ世界を舞台にした新作「Thick as Thieves」が昨年発刊されたので、そのうち読んでみたいと思います。
■Sally Lockhart Mysteries(Philip Pullman)
#1 The Ruby in the Smoke
#2 The Shadow in the North
#3 The Tiger in the Well
#4 The Tin Princess
著者は「ライラの冒険」のPhilip Pullman。
ヴィクトリア朝後期を舞台にした、女性が主人公のフィクション。
#1は1872年でSally16歳、#2は1878年でSally22歳、#3は1881年でSally25歳という設定になっています(#1〜#3の主人公はSallyですが、#4の主人公はSallyではないスピンオフ的作品です)
読みやすいとは言い難いシリーズですが、物語の背景に歴史的なできごと(日本ではあまり知られていないpogromとか)が描かれていて印象に残りました。
また、日本とは異なる(当時の)キリスト教圏の結婚に対する意識や制度(教会で牧師や神父が式を執り行わないと正式な結婚と認められない。逆に言えば教会に記録があれば結婚したことになってしまう)も興味深かったです。
■Young Sherlock Holmes(Andrew Lane)
#1 Death Cloud
#2 Red Leech
#3 Black Ice
十代(#1で14歳)のSherlock Holmesを描いたシリーズ。
冴えた推理を披露し、鮮やかに事件を解決する大人のホームズではなく、年相応に未熟で騙されたり、危機に陥ったりする少年ホームズの物語。
■Araminta Spookie(Angie Sage)
#1 My Haunted House
#2 The Sword in the Grotto
Araminta --- Mintyの両親はヴァンパイアを探しにトランシルバニアに出かけたまま帰ってこないので、Mintyはおじさん、おばさんと一緒に古い屋敷で暮らしています。
古くてHauntedな屋敷と、そこで暮らす人々とゴーストが繰り広げるできごとを描いた物語。
■Nathaniel Fludd, Beastologist(R.L. Lafevers)
#1 Flight of the Phoenix
#2 The Basilisk's Lair
「見習い幻獣学者ナサニエル・フラッドの冒険」というシリーズ名で邦訳されています。
探検家の両親を飛行機事故で亡くしたNathaniel Fludd --- Nate。
両親をなくしたNateはAunt Philに引き取られます。
Aunt Philに引き取られたNateは、両親がただの探検家ではなかったことを知ります。
Flludd一族はBeastologist、PhoenixやBasiliskなどを研究する一族でした。
Aunt Philの調査に同行することで、NateはBeastologistの道を歩みはじめます。
■Roy Grace(Peter James)
#1 Dead Simple
#2 Looking Good Dead
#3 Not Dead Enough
DS(Detective Superintendent) Roy Graceのシリーズ。
英ミステリを読んでいるとDCはDetective Constable、DIはDetective Inspectorと、階級の略語を覚えてしまいます。
一般的にDSと略されるのはDetective Sergeantが多いですが、Roy GraceはSergeantでなくSuperintendent。
Sergeantは日本だと巡査部長相当、Superintendentは警視相当のようです。
■Jar City(Arnaldur Indridason)
■Snow Woman(Leena Lehtolainen)
■Roseanna(Martin Beck)
■Mercy(Jussi Adler-Olsen)
■Eva's eye(Karin Fossum)
「Jar City」はアイスランド、「Snow Woman」はフィンランド、「Roseanna」はスウェーデン、「Mercy」はデンマーク、「Eva's eye(タイトルが「In the Darkness」の版もあり)」はノルウェーと、北欧ミステリから英訳された物を読んでみました。
何かの折りにNordic NoirまたはScandinavian Noirという表記で北欧ミステリが取り上げられているのを見た記憶があって、それで読んでみようかなと北欧五ヶ国のミステリを一巡してみました。
各国一作ずつしか読んでいないので、あまりわかったようなことも言えないですが、なんとなく共通して陰鬱な雰囲気があると思いました。じめっと暗くて重い感じで、確かにノワールだと思いました。
「Jar City」は「湿地」、「Snow Woman」は「雪の女」、「Roseanna」は「ロセアンナ」、「Mercy」は「特捜部Q:檻の中の女」と邦訳版があります。(絶版になっている物もあります)
■Swallows and Amazons(Arthur Ransome)
「ツバメ号とアマゾン号」という邦訳タイトルでも有名なシリーズの1作目。
イングランド北部の湖水地方で、ヨットを操る子供たちが繰り広げる冒険譚。
操船技術が細かく描写してあって、これを子供たちだけでするのはすごいと感心しました。
■Pride and Prejudice(Jane Austen)
幾度か映像化もされている有名な古典「高慢と偏見」
Bennet家の子供は娘ばかり5人。
当時のイギリスでは女性に財産相続権がなかったため、当主であるMr.Bennetが亡くなったら娘たちはどうなるか……、娘たちの将来が案じるあまり、Mrs.Bennetは娘たちを裕福な相手と結婚させようと必死です。そんな姉妹と母親が暮らすBennet家の近隣の屋敷に、Bingleyという独身の青年が住むようになったところから物語が始まります。
■On What Grounds(Cleo Coyle)
Coffee House Mystery シリーズの1作目。
邦訳もされているコージーミステリ。
コージーミステリとは、素人が謎解きをするライト・ミステリで、事件の合間に登場するお茶やコーヒー、お菓子や料理などのレシピも読みどころ……という認識でいたのですが、想像以上にコーヒーの淹れ方や料理に関する記述が多くて、事件の合間にレシピが登場というより、レシピの合間に事件の謎解きという感じで、ちょっと拍子抜けしてしまいました(苦笑)
■Winnie the Twit(Laura Owen, Korky Paul)
絵本も発行もあるWinnie the Witchシリーズの児童書版。
魔女のWinnieと猫のWilburのハチャメチャな日常。
Winnie's Perfect Pet、Winnie Fixes It、Winnie's School Dinner、Winnie the Twitの4つの短編が収録されています。
挿絵が多く語数は少ないのですが、口語表現が多いからなのか、わかりにくいと思いました。
他の作品に登場する口語表現は感覚的に理解できたのですが、この作品はなぜかわかりにくかったです。今回読んだ中で一番難しいと感じた本かもしれません。
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1000万語まで辿り着いて
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800万語を通過してから1000万語を超えるまで5年以上かかったことからわかるように、英語の本を全く読まない時期もありました。
そのせいか、1000万語を超えてもスラスラ読めるなんてことはなく、わからない物はわからないままです。
ですが、多読に出会う前の「ペーパーバックを読めたら……」と考えていた頃からすれば、今の状態は手放しでGoodとは言えなくともNot badだと思います。ペーパーバックを読めるようになったのだから。日本語に比べれば読む速度が段違いに遅く、理解度が劣るとしても。
もう1つ、成長かな?と思ったのが、BGM代わりにAudibleの音声を聞いていたら、内容がぼんやりわかったことでしょうか(あくまでも理解はぼんやりで細部はわからない)
聞いただけでは全くわからない作品のほうが多いので、ヒアリング力が著しく向上したわけではないですが。
それと英語も割と外来語があるのかなと、最近思うようになりました。
「kamikaze」や「sake」が英英辞書に載っているのは知っていましたが、ある記事で「kowtowing」という言葉を見て、なんだか英語らしからぬスペルだなと思って辞書を引いたら「叩頭」が語源でkowtowという動詞になっているのを知り、英語でもkowtowで通じることを知りました。
今後は語数を数えるのを止めるかもしれませんが、読みたい物はあふれ返っているので多読は続けていこうと思います。(ええ、物理的にあふれ返っているんですよ、部屋が未読の本で……)
なんとなく多読というより、和書の読書と変わらなくなってきている気もしますが、まだまだ日本語のようには読めないので、さくさくと読める日が来るのを夢見ながらやっていこうと思います。
Happy Reading!
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