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お名前: shin
投稿日: 2003/1/10(13:37)
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ジアスさん、はじめまして。200万語おめでとうございました。
shinといいます。
年末あたりにサル系の本を読んでいたんで、でてきました・・・。
mikiさんが既に書かれているので屋上屋を重ねてしまいますが。
「殺し合う」ということではありませんが、「動物は自分たちの種は殺さな
い」わけでもないという例は、霊長類ではチンパンジーの子殺しとカニバリズ
ムが注目されているようです。ハヌマンラングールというような原猿類でも子
殺しが見られるそうです。
遺伝子を残すための淘汰だというような社会生物学風の説明もあれば、チン
パンジーの場合はそれでは説明できん、という議論もあるようです。
簡単に手に入る本だと「サル学の現在」(立花隆・文春文庫)の下巻にその
ことが結構でていますので本屋で立ち読みしてみると面白いかもしれません
(これらの発見や議論は日本人研究者がリードしているようで、この分野では
イギリスとライバル関係にあるようです)。
「サル学の現在」では、最後の伊谷純一郎へのインタビューが特に面白いで
す。人類初期のストーン・サークルなどから人骨がでてくることと、チンパン
ジーの子殺し・カニバリズムとを関係づける仮説を考えていたようです。子殺
し・カニバリズムは父系性社会という脆い社会構造のなかで、紐帯を形成・維
持するためのある種の儀式(儀式という言葉は使っていなかったかもしれませ
んが)のような役割を果たしているのでは、というようなことだったかと思い
ます。帰属する群れへのアイデンティフィケーションがどうとかという...。
もっとも、伊谷さんは二年ほど前に惜しくも亡くなられてしまったし、この
仮説は、証明自体が無理でしょう。ただ、非常にエキサイティングだと思いま
した。
このあたりのことは、人類の進化史から見ても面白そうな分野なので、私自
身はイギリスの学者さんの本なんかも将来、読んでみたいと思っています。そ
んな気になるのもやはり多読のおかげです。
関係ないことばかりですいません。
Happy reading !
P.S.
ダールが深い、これ大賛成です。the witchesとmatildaを読んだときの興奮
はいまも忘れられません。特にthe witchesの後半は、ダールの本に印刷されて
いるモットーそのものだなあと思いました。the witchesの男の子の家庭環境に
少し似ている本にWhen Marnie Was Thereというのがあります。作風は違うし、
こちらは女の子の話ですが、ジアスさんが読めば面白いと思われるかもしれ
ません。イギリス児童文学は奥が深い。
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