Re: タドキスト大会でのオススメ本のまとめ

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2376. Re: タドキスト大会でのオススメ本のまとめ

お名前: もる
投稿日: 2007/12/11(22:58)

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もるです。
遅くなりましたが、タドキスト大会の自己紹介で持参した本を紹介します。

■Saga of Darren Shan by Darren Shan(全12巻)

#1 Cirque Du Freak
#2 The vampire's assistasnt
#3 Tunnels of blood
#4 Vampire mountain
#5 Trials of death
#6 The vampire prince
#7 Hunter of the dusk
#8 Allies of the night
#9 Killers of the dawn
#10 The lake of souls
#11 Load of the shadows
#12 Sons of Destiny

「蜘蛛が好きだった普通の少年Darrenは、友達を救うためにhalf-vampireになった…
そんなDarrenのたどる運命の物語」

どれを私の一冊にしようか迷いましたが、Saga of Darren Shanを選びました。
とてもとても大好きな作品で、12巻目を読み終えたときの興奮は忘れられません。

12巻目の前半は予想どおりでしたが、後半の展開は全くの予想外で、
賛否両論ある終わり方だとは思いますが、私は本当に感動しました。

12巻で感動できたのは、11巻までの物語も素晴らしかったからです。

主人公Darrenの一人称で話が進むので、Darrenの心情がとても細かく描かれています。
大きな出来事があるたびに、Darrenは憤り、悩み、葛藤し、考え、自分の道を進んでいきます。
そして成長していくのです。

とくに、10巻最初のDarrenの心情描写は、起こった出来事が出来事であったので、
とても感情移入し、泣きそうになりました。
(私の場合、主人公をここまで好きになった前例がほとんどないので、
それだけでもDarrenは特別ヒイキに値します)

物語がとてもシビアなので、いろいろ痛い出来事も多いです。

正直、すごく切ない話だと思います。

ただ、その切なさがDarrenの一人称を通して伝わってきて、
そこに私は魅力を感じました。

そして、さりげなく重い問題も提起されているように思えます。
とくに4巻〜6巻の一連の話は、いろいろ考えることが多かったです。

Vampireは年のとり方が人間と違うという点も、
切ない問題を生み出していて胸が痛くなりました。

Darren以外のキャラもいいです。
Darrenを叱咤したり励ましたり見守ったりと素敵なキャラばかりです。

文章は淡々としています。一人称なので、誰が何を言っているかというのは
掴みやすい(口調の違いもあります)ですし、
シリーズなので、慣れてくると少しは読みやすく(飛ばしやすく)なると思います。
ただ、10巻は相当おもむきが違うので、読みにくいかもしれません。
(途中経過は飛ばして、最後に明かされる○○の正体だけわかればOKかと思います)

そして何と言っても、
作者の名がタイトルと同じ「Darren Shan」ということがとても重要な意味を持っています。
なぜ同じなのかが、最大のトリックであり、感動するポイントとなっています。
なんで同じなんだ?と興味を持った方は、是非読んでみてはいかがでしょうか!
最終巻の12巻で解明されます。

以上がDarren Shanの紹介でした。

以下、今までに私が読んだファンタジー系のシリーズもので、
大会で紹介しようか迷ったもの達です。。
(YLは4〜8くらいでしょうか)
かなり有名なものばかりですが、何かの参考になれば幸いです。

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Animorphs (全54巻)

動物に変身出来る能力を宇宙人から授かった5人の少年少女(+α)が、
地球を内から侵略しようとする宇宙人に立ち向かう、という話です。
巻ごとに語り手が変わるので、主要キャラの心情がわかり、キャラの魅力がいっそう高まります。
SFで、いろいろな種族が出てきますし、世界観がしっかり考えられて書かれています。
キャラも世界観も確立していて、
ストーリーもシリアスだったりギャグ?と思えるものもあったりで面白いのですが、
全54巻と長いうえ、入手が困難なので、積極的にオススメ出来ないのが残念です……。
この2つを乗り越えられれば、とてもオススメなのですが(>_<)

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DELTORA QUEST (DELTORAシリーズ1作目。全8巻)
#1 The Forests of Silence
#2 The Lake of Tears
#3 City of the Rats
#4 The Shifting Sands
#5 Dread Mountain
#6 The Maze of the Beast
#7 The Valley of the Lost
#8 Return to Del

DELTORA SHADOWLANDS (DELTORAシリーズ2作目。全3巻)
#1 Cavern of the fear
#2 The Isle of illusion
#3 The Shadowlands

DRAGONS of DELTORA (DELTORAシリーズ3作目。全4巻)
#1 Dragon's Nest
#2 Shadow Gate
#3 Isle of the Dead
#4 The Sister of the South

RPGが好きな人には絶対にオススメ!のDELTORAシリーズです。
謎解きやストーリー展開など、とにかくゲームっぽいです。
展開が早く、キャラがもの凄く立っていて、非常に面白いです。
伏線の張り方が秀逸で、ラストに全ての謎がつながる爽快感は最高です。
読後感もバッチリで、とにかく面白い!
私的、Darrenと双璧をなすシリーズです。

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The Chronicles of Narnia

映画も大ヒットの「ナルニア国ものがたり」です。
ここでナルニアについて簡単な補足を。

ナルニアは以下の全7巻になっています。

1 The Magician's Nephew
2 The Lion, the Witch, and the Wardrobe
3 The Horse and His Boy
4 Prince Caspian
5 The Voyage of the Dawn Treader
6 The Silver Chair
7 The Last Battle

ここで注意なのが、原作の巻数はナルニアの年代順で並んでいるということです。

つまり、出版順に並んでいません!!

出版順で並び替えると、以下のようになります。

2 The Lion, the Witch, and the Wardrobe
4 Prince Caspian
5 The Voyage of the Dawn Treader
6 The Silver Chair
3 The Horse and His Boy
1 The Magician's Nephew
7 The Last Battle

作者のC. S. Lewisさんは出版順に読むよりも、
ナルニアの年代順に読むことをオススメしていますが、私は出版順に読みました(^^;)
1巻目のThe Magician's Nephewでナルニアの創世の物語が語られるので、
最後のほうに読んだほうが感動があると聞いていたので……。

ただ、読み方は自由だと思います。
出版順に読み終えた後、私はもう一回ナルニアの年代順に読みたいと思いました。

Narniaは勧善懲悪で、正統派の超王道ファンタジーです。
そしてNanriaの世界には、喋る動物や、フォーン(上半身が人間で、下半身が馬な種族です)、
ドワーフなど、ファンタジーが好きな人にとってはたまらない言葉がたくさんでてきます(^^)

王道なので(Narniaが最初のルーツかもしれませんが)予測しやすい展開ですが、
それでも引き込まれてしまいます。面白いです!さすが名作だと思いました。

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Rowan of Rin

#1 Rowan of Rin
#2 Rowan and the Travelers
#3 Rowan and the Keeper of the Crystal
#4 Rowan and the Zebak
#5 Rowan and the Ice Creepers

DELTORAの作者Emily Rodda氏の別シリーズ、ROWANです。

表紙がモンスターで(別バージョンもありますが)ちょっと引いてしまうかもしれませんが、
DELTORAと同じように展開が早く、ハラハラドキドキの大冒険、面白いです。

さすがDELTORAでおなじみのEmily Roddaさんです、面白い!!

DELTORAと同じような紹介になってしまいますが、まず、展開が早いです。
3万語くらいしかないので、どんどん進みます。
途中で飽きがきません。
ハラハラドキドキ感が持続します!

謎解きもいい感じです(^^)
ROWANシリーズは、毎回rhymeがあり、その一文一文を解読していく形で進んでいきます。
言葉遊びといいますか、比喩調です。

なので、rhymeは難しめですが、解いていく過程でキャラが説明してくれるので、
最初は飛ばしていても全く大丈夫だと思います。

そして伏線です。
本当に上手いと思います。
最後にちゃんとつながるので、読後感は最高です!
なるほど〜とうなりました。
また、#5では、それまで未消化だった部分もつながって感動しました!

そして、ROWANの一番の魅力はキャラクターだと思います!

けして多くないページ数なのに、キャラがとても立っています。
口調など、容易に想像できます。

やはりキャラが魅力的だと、感情移入度が上がるので、どんどん物語に引き込まれてしまいます!
いろんなキャラクターが出てくるので、お気に入りのキャラがきっといるはずです。

また、Emily Roddaさんは、基本的にハッピーエンドなので安心して読めます。

DELTORAにはまった人は間違いなくオススメ!
また、ドキドキハラハラ感を楽しみたい方にもオススメです!

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ARTEMIS FOWL

#1 ARTEMIS FOWL
#2 ARTEMIS FOWL THE ARCTIC INCIDENT
#3 ARTEMIS FOWL THE ETERNITY CODE
#4 ARTEMIS FOWL THE OPAL DECEPTION
#5 ARTEMIS FOWL The Lost Corony

舞台は近未来。
クールで自信家にして憎たらしいほどに頭の良い主人公(私の主観ですが)、
ArtemisとFairyたちとの物語です。

まず#1 ARTEMIS FOWLでは、ArtemisはFairyの一人を誘拐して、莫大なgoldを要求します。
……このことからわかるように、主人公のArtemisは裏世界で有名な犯罪者です。
しかも、1巻の段階では、Artemisは12歳です。

今まで読んできた児童書の主人公は、程度の差はあれ、みな基本的に素直で勇気があって、
主人公らしい主人公でしたが、Artemisは全く違います。

クールというか、相手を試しているような感じです。そして自分の手の内は仲間にも決して見せない。
笑顔(grinning)でかわしてくれます。基本的に可愛げはありません。
私はその手のキャラクターが大好きなので、面白がって読むことができましたが、
ダメな方は相当腹がたつと思います(^^;)

ですが、巻が進むにつれて、Artemisの心に変化が生じてきます。
1巻のころは、money is powerの精神でしたが、Fairyたちとの交流によって、
だんだんとお金以上に大切なことを発見・自覚していくArtemisの姿は心にきました(^^)

舞台は近未来ですが、フェアリーをはじめ、ドワーフ、ゴブリン、トロルといったファンタジーではおなじみの種族も出てきます。
けれども、全体的にハードです。かわいらしさが微塵もないのでご注意を。

また、フェアリーの科学力が進んでいるので、科学系の単語や造語が満載です。
正直、私は全然分かっていません!
武器の材質や仕組み等、いろいろ描写されていましたが、私の力ではどんなものか想像できませんでした…(^^;)

それに加えて、Artemisは子供らしい言葉を全く使ってくれません!
逆に難しい単語をよく使ってくれます。
まあ、Artemisらしくて微笑ましい(?)ですが……こっちは大変でした。

でも、キャラクターがつかめれば、飛ばし読みしまくりで大丈夫だと思います。

というわけでARTEMIS FOWL、主人公がgenius、科学系単語が満載でSF寄りでハードボイルドな児童書です。
それらに興味がある方、特にオススメです。

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ABHORSEN Trilogy 

・SABRIEL(1巻)
・LIRAEL(2巻)
・ABHORSEN(3巻)

邦訳では古王国記となっている、ABHORSEN Trilogyです。

1巻目のSABRIELについて紹介します。
主人公はSabrielです。
あるとき、Sabrielのもとに父親であるAbhorsenからメッセージが届きます。
それは、Abhorsenが危険な状態にあるという内容でした。
父親を助けるために、Sabrielは故郷であるOld Kingdamに向かいます。
その地でSabrielは、己の宿命・使命を知ることになります。
そして……

という感じです。

ネタばれにはならないと思うので述べますが、
Abhorsenはnecromancerです。

ABHORSEN Trilogyでのnecromancerは、
こっちの世界(living world)と死の世界(death world)を行ったりきたり出来る能力をもっています。
その能力と、7つのbell、そしてswordを使い、
死霊を退治する者(死に属するものに対抗できる者)がnecromancerでありAbhorsenであるのです。

今まで読んできたファンタジーの中には、
そういった「死」が前面に出ているものがなかったので、とても新鮮な気持ちで読むことが出来ました。

世界観の描写がとても丁寧です。
The Death(=死の世界)、The Dead(死の世界からのクリーチャー)、
Free magic、Charter magic、それらを使役するbellやpipeにBookなど、
オリジナルの法則やアイテムがたくさん出てきます。
ファンタジーに慣れていない人にとっては、
それらを理解するのが少し難しいかもしれません。

死霊の名前など造語が多く、わかりにくい単語もいくつかありましたが、
英文の構造自体はそんなに難しくなかったです。
ただ、単語と視点移動が少し辛かったです。

ABHORSEN Trilogyはファンタジーなのですが、
私が今まで読んできたものとは何かが違いました。
やはり、「死」という題材は独特です。

抽象的な表現ですが、綺麗なファンタジーでした。

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Pendragon series 〜Journal of an Adventure thorough Time and Space〜

#1:The Merchant of Death
#2:The Lost City of Faar
#3:The Never War
#4:The Reality Bug
#5:The Black Water
#6:The River of Zadaa
#7:The Quillan Games
#8:The Pilgrims of Rayne

主人公のBobby Pendragon(達)があるTerritoryに行き、
Travelerの使命としてそこでの暗躍するSaint Daneを止めるため奔走する……
という話です。
副題の、「Journal of an Adventure thorough Time and Space」がそのまま内容を表わしてるとも言えます。

Territoryとは、いわゆる異世界みたいなかんじです。
現在の地球とは、時間も空間も違う世界、それがTerritoryです。

全く普通の少年だったBobbyの日常は、ある日を境に変わってしまいます。
Bobbyは、叔父からTravelerとしてTerritoryを破壊しようとするSaint Daneから
Territoryを救うことを期待されていたからです。
ですが、Bobbyは本当に普通の少年です。
Travelerの使命にゆれるBobbyの葛藤、
Travelerであるがゆえにおとずれる辛い現実、
それを乗り越えて、少しづつTravelerとしての自分を認めていく過程が良いです。

Pendragonの一番の特徴は、Journal形式で話が進んでいくことだと思います。
Bobbyは、Travelerとして自身が経験したことをJournalにまとめて、
親友であるMarkとCourtneyに送り続けているという設定になっています。

基本的に、
『Bobbyの一人称で書かれているJournal』と
『三人称で書かれるMarkとCourtneyのこと』
が交互に構成されながら物語は進んでいきます。

まだ完結していないので、気になる謎がいくつも残っています。
そもそもTravelerって何? ○○って何? △△って何!? と気になるところが山盛りです。
過去の話も絡みあってきて、局地的な戦いが終結した感があります。
最新巻の#8巻は、Bobby達はいったいどうなるんだーっ!?
という非常においしいところで終わってます。

今、続きが一番楽しみなシリーズです。

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以上です〜。
長々と失礼しました!

もる


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