Re: 図書館活動への意見

[掲示板: 〈過去ログ〉図書館・Website・Event等情報 -- 最新メッセージID: 1222 // 時刻: 2024/12/25(17:16)]

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[提案] 1189. Re: 図書館活動への意見

お名前: ミグ http://twilog.org/mig_tadoku
投稿日: 2014/11/10(21:58)

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yksiさん。ご無沙汰しております。

〉・ 知多市立中央図書館
〉・ 豊田市中央図書館
〉・ 蒲郡市立図書館
〉・ 田原市中央図書館
〉・ 各務原市立中央図書館

愛知県における数々の実績、感服いたします。
しかし、その普及方法推進が難しい自治体が多いという現実もあります。
各図書館の館長、職員他教育委員会の関係者の理解を得ての普及は素晴らしいものでは
ありますが、逆に理解が得られなければ普及しないという問題があります。

かつて東京都内で活動していた当時、23区の多くの図書館では各館館長の全会一致がな
ければ、ORTのような多読図書は所蔵されないという現実がありました。
つまり、洋書担当者の職員が多読に理解があっても、所蔵されなかったのです。
図書館の制度は今も変わりませんから、今も実情は似たようなものだと思います。
果たして、選書とはどのような根拠で行われるべきでしょうか?
ミグは教育委員会の立てた収蔵方針ではなく、利用者個々のリクエストにより行われる
べきと考えました。その思いを後押ししたのは、
・富山県立図書館における県外図書館との相互貸借資料搬送方法制度化の試み
(特集:都道府県立図書館と市町村立図書館支援・協力協働のいま)
[url:http://ci.nii.ac.jp/naid/40015354959]
という記事でした。この記事が発表された2007年こそ多読の図書館活動の大きな転換点
でした。
2000年代、市長に嘆願しても、教育委員会などに陳情しても図書館に多読図書を収蔵し
てもらえないという実態がありました。その一方、若干ではありましたが一部の公立図
書館では多読コーナーはなくてもGRを所蔵している例は確認されていました。
また、GRを所蔵している大学図書館も確認できました。
そこからミグは安易に図書館側に交渉や陳情を行うのでなく、各館の収蔵情報を集積し、
相互貸借制度による利用を促進することで全国的な普及につなげることを思い立ったの
です。端的に述べれば

・図書館における多読図書の全国流通
・多読図書を否定する収蔵方針の撃破

この2点の達成を目標に活動していました。
この推進にジェミニさんの
・英語多読者向け図書館・書店マップ
[url:http://gemini.so.land.to/tadoku/rmap.html]
が大きな役割を果たし、今なお貴重な情報を集積し続けていることは言うまでもあり
ません。

・ 611. 【戦果報告】世田谷区議会予算委員会
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-library&c=e&id=611]
にあるように区議会への働きかけを行いましたが、これは全国各地の詳細な収蔵情報
を集積し、この掲示板や多くのタドキストブロガーの協力などによる情報周知により
成し得たのです。
議会筋への働きかけと並行して、当時関東で唯一存在が確認されていた群馬県立図書館
所蔵のORTを世田谷区内の協力者総出でリクエストを実施しました。
世田谷区立図書館は
・公共図書館間資料相互貸借指針
[url:http://www.library.metro.tokyo.jp/Portals/0/15/pdf/shishin.pdf]
[url:http://megalodon.jp/2014-1110-2111-30/www.library.metro.tokyo.jp/Portals/0/15/pdf/shishin.pdf]
により、このリクエストを拒否できません。利用者が何人もいれば購入を検討せざる
得ません。その状況下で区議会からも多読図書の収蔵を要望されれば、もはや拒否する
ことは困難です。
結果、ORTは購入され、様々な読了本の寄贈も進み、世田谷区立中央図書館に多読図書
が収蔵されるようになりました。
その後、東京都内の複数の公立図書館でORT他様々な図書の収蔵が進みました。

ミグは図書館関係者に多読の有用性を理解してもらう活動を否定しません。また、政治
力の濫用も望みません。
みなさんに理解してもらいたいのは、適切に情報を整理し、事実を前提にして必要な
手段を講じることが大切だということです。
図書館法、貸借指針、議会質疑、予算、収蔵方針、収蔵状況など各自治体における事実
を積み上げ、為すべきことを決めるべきです。

そういう意味において
・1142. 図書館活動における近い将来の最重要課題
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-library&c=e&id=1142]
で述べた課題は未だ解決されていないと思います。
この内容に付け加えることがあるとすれば、情報集積の仕組みを高度化すべきです。
つまり蔵書単位での情報集積の手段をタドキストが保有すべきです。
具体的には、SSSの書評システムに
・カーリル
[url:https://calil.jp/]
へのリンクアイコンを設置して書籍ごとの蔵書検索を可能にするか、もしくは
・tadoku navi - 多読学習支援システム
[url:http://orchard.ee.toyota-ct.ac.jp/tadokunavi/index.php]
に利用者が書籍の情報を追加登録できるようにするか、のどちらかの対応が必要だと
思います。

書籍ごとに検索できるようになれば、利便性は高まります。
利便性が高まれば、相互貸借の利用も増え、公立図書館において多読図書がリクエスト
に基づき購入されます。
理解を求める以前に、こうした仕組みの整備こそが優先されるべきと考えます。
確かな情報に基づく事実こそが多読普及の礎になるでしょう。

ミグが再び活動することはおそらくありませんが、時々こうして必要な意見は
述べたいと思います。

Happy Reading♪


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