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お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/9/20(17:02)
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有名大学を目指して英語を勉強していた人なら、このスレッドに書き込まれた Time のエッセイを読んでも、単語のレベルで苦労することはほとんど無いでしょうね。それでも分かりにくいと感じられるのは、このエッセイ自体がオスカー・ワイルドの好んだ論法をパロディ的に採り入れているからです。ワイルドの文章をいくつか読んだことのある人ならすぐ分かることですが、彼は皮肉と逆説が大好きでした。同性愛者として男性を愛するよりも皮肉と逆説を愛したと言っても過言ではありません。
米国人が表面的に観察すると日本人は奇妙な民族だが、小さな島国の階級社会で培われてきた日本人の心情は、米国人と繋がりのある英国人とそんなに違わないし、彼らから見れば米国人もやはり奇妙に見えるというのがエッセイの主旨ですね。そんなに突飛な結論ではありませんが、それを逆説的に表現しているわけです。ただし、これは頭をひねって読む文章と言うよりは、1語ごとに笑いながら読む文章です。
こういう文章を理解できるようになる近道は、ワイルドの文章を英語で数多く読むことです。(道具として英語を勉強しているだけでは無理です。) ワイルドが大人向けに書いた文章ではもっと難しい単語も出てきますから、語彙数を制限した副読本や、ワイルドが子どもむけに書いた作品でも良いでしょう。このエッセイに使われている単語に関して苦労しない水準まで来ている人がSSSの方法で百万語読めば、何となくハハーンと言えるぐらいにはなるでしょう。(Timeの時事的な記事は別です。)
蛇足ですが、このエッセイで最も難しい単語が使われているのは The Book of Tea からの引用でしょうね。つまり日本人の書いた英文です。
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