涼音さんへの返信です

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411. 涼音さんへの返信です

お名前: 間者猫 http://www.k2.dion.ne.jp/~spycat
投稿日: 2006/9/4(00:21)

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Tallinnさんへの回答にはなってないのであしからず。

 答えは私は多読やってみて”National Geographic”が楽に読めるようになったよ。
続ければ何語かは良く分からんがいずれ読めるようになるよ。
前掲の文書が楽に読みたいのであれば多読始めてみたら?
という意味合いだったので、それをバッサリ雑音なんでねえ。

****+ 以下、涼音さんへの返信です *****

 涼音さん、こんばんは。
”社会科学は科学たりえるか”どうかという深い命題について
思い起こさせていただきありがとうございます。
私も理系なので、何語読めば分かるようになるかという数学的論理思考に陥りやすく、
また統計的に標本数が少ないなどと言われればどうしようもないわけですが。
 これをやろうと思えば、2つの集団に、片方に多読のみ、片方は従来学習のみを行い、同じテストによって有意差があるかどうか見なければならないし、
標本抽出時に同じぐらいの学力(文化背景)の人がいるので、難しいでしょうねえ。
 実はこの論理思考には、自然科学の論理をそのまま社会科学へ応用できるという仮説を前提にしていると思います。
しかし果たしてその仮説は合っているのでしょうか?
 その問いにはマックスウェーバーが
社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」(岩波文庫)
でちゃんと答えてくれていて、
ある文化背景を持った社会から類推される社会法則を理念型として提示し、
その理念を社会が支持するかどうかで決まる、ということを言っています。
ただしこの論文は難解なので、私の理解不足があるかもしれませんので、
是非ご一読下さい。
 これを多読学習法という理念型におきかえますと、
多読という学習法が有効かどうかは、
この学習法を元に実践した私および他の実践者が支持し、大勢になるかどうかにかかってくるわけです。
こうなってくると多読学習法を支持する人間が増えなければ有効たりえないわけですから、時間のかかる話ですねえ(笑)。
 まあマルクスもイギリスの資本主義社会を分析し、
ブルジョアジーがプロレタリアートから搾取すればするほど、
プロレタリアートの絶対数が増え、理論的にはブルジョアジーが消滅し、
いずれ共産社会になるといったわけですから。
(実際にはマルクスは階級闘争に全て集約してしまい、
官僚制の問題を考察しなかったので失敗しましたが)
多読学習法もいずれ語学学習法の王道になるだろうと思うし、
楽しく長く続けられる学習法が最終的には残っていくと思います。
 ここまで書いて多読学習法というのは、これまで一部の特権階級層に秘匿されて来た英語学習法を木っ端みじんに打ち砕く革命的手法なのかもしれませんね(笑)。
 これはいずれ分かることです。では。


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