映画:英国王のスピーチとThe Love of King(OBW2)

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1503. 映画:英国王のスピーチとThe Love of King(OBW2)

お名前: かつらぎ
投稿日: 2011/3/3(20:06)

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こんばんは、かつらぎです。
アカデミー賞4冠で話題の映画「英国王のスピーチ」を観てきました。
話題になったせいか混雑していました(満席完売)。

主役はジョージ6世。
世間では今の女王陛下エリザベス2世の父親という説明されているようですが、
OBW2のThe Love of King—“王冠を賭けた恋”で有名なエドワード8世(後のウィンザー公)の弟でもあります。
The Love of Kingを読んだ方は、エドワード8世とウォリス・シンプソンの話はご存知でしょう。
王妃に離婚歴のある女性は相応しくないと、周囲からウォリスとの結婚を猛反対されたエドワード8世は退位を決意。
戴冠式も行われない1年足らずの短い在位でした。

The Love of Kingはエドワード8世が主軸の話なので、「ひたすら愛を貫いた人」という書き方になっています。
それを「素敵!」と思った人も多いでしょう。
でも私は「これって『彼女と結婚できないなら王位はいらない』って投げ出した方はそれで済むけど、
投げ出された方はすごい迷惑で大変だったんじゃ……?」と思ったんです。
その投げ出された側の事情を撮った映画だというので観に行ってきました。

英国史には「生まれる順番が違っていたら俺が王に……」とか
「母が○○○王の娘だから俺にも王位請求権が……」とかいった野心家な方々も散見しますが、
ジョージ6世は王になろうなんて考えたこともなかった人でした。
The Love of Kingでも、エドワード退位の場面で
"I never wanted this happen,""This is worst day of my life."というジョージの台詞があります。

吃音癖があり人前で喋ることが苦手。できるだけ裏方に徹していたい。
そんな人が王になって国民の心をつかむスピーチをしなくてはならない。
果たしてジョージ6世は吃音癖を克服できるのか、スピーチは成功するのか。

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派手なアクションも濃厚なラブシーンもない、見た目は地味な映画です。
でも英国らしいウィットに富んだ会話、皮肉やユーモアがあって面白かったです。
多読で知った言い回しが出てきたのも嬉しかった。
「あ、使ってる」とわかって一人ニマニマしてしまいました(^_^;
俳優陣の演技も素晴らしい。お勧めです。

あ、でもThe Love of Kingを読んで「愛を貫いたエドワードとウォリスって素敵!」と思った方は観ない方がいいかもしれません。
お互い夢中の恋人を端から見たら、きっとあんな感じなんだろーなと(良く言えば恋は盲目、悪く言えばバカップル)。

さて次は……登場人物の多くがヅラのアメイジング・グレイスにしようかな(ヅラの映画じゃない)。
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトのお姉さん、ナンネルの映画にも興味を引かれたけど……フランス語なんだっけ(字幕があるからいいじゃない)。

それではHappy reading and happy watching(seeing?) !


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