[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 14976 // 時刻: 2024/11/1(19:18)]
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お名前: はまこ
投稿日: 2004/4/7(18:10)
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ぷぷさん、みちるさん、こんにちは。
酒井先生も読んでらっしゃるでしょうか。
長いのでお二人別々にレスを付けさせてもらいました。
#ぷぷさん
〉外国語を身につける課程でのマイナス面は、日本ではまだこれからの
〉課題だと思います。だってやっと、みんなが本当に外国語の
〉音や物語に、直接、接する環境ができてきたところだし。
ネットの発達に拠るところが大きいでしょうね。
〉ちょっと前まで、英語にしてもドイツ語にしても、すごーく限られた
〉ものしかなかってですよね。ネットがなかったら、こんな簡単に
〉本や音を誰もが手にできるなんてことは、考えられません。
〉10数年まえに私がドイツ語を勉強しようとしたときなんて、
〉なーーーんにもなかった! ちょっとだけテープ教材があって、
〉それを繰り返し聞くしかなかったです。そしておもしろくない・・・
もらい泣き。。
〉ドイツでは何度か、小さな子どもは多言語にさらすべきではないとか、
〉外国語教育は学校入学まで待ちなさいとか、家庭内言語は必ずひとつ
〉にしなさいとか。
〉そういうことを言われました。
この部分にとても共感しました。
〉例えば、お母さんはイギリス人、お父さんはフランス語系ベルギー人の
〉家庭がドイツに住んでいました。そのままではその家の子どもは、
〉生まれたときからの3カ国語環境になります。
〉そこでその家では、家庭内言語は、お母さんの母語である英語に
〉決めていたそうです。お父さんも家では頑張って英語を話すのです。
〉小さい頃は特に、お母さんがおもに話しかける言葉が、その子どもの
〉血肉になり、つまりは母語になる可能性が高いです。
〉そうやって意識的に、子どもの「核」になる言語を親が決定する
〉ことが、子どもの情緒を安定させるというのです。
〉その場合「無意識」で一番強く子どもとつながっている母親の言語で
〉あるべきだとも聞きました。お父さんじゃダメらしいです(笑)
子どもの「核」になる言語についての話しを以前なにかで読んだことがあり、
自分自身が英語に興味が無かったことも手伝って、自分の子どもには
英語を習わせないでおこうと思っていました。
ところが多読をはじめると同時に、面白いからという理由で多言語に
身をさらした結果、足元からひっくり返って投げ出されるような
感覚を味わいました。まさか自分自身がそんな経験をするとは思っていませんでした。
〉〉まるで宇宙空間に、たった1人で浮いていて、上も下もわからない。
〉〉地面も空も道もなく、どこにいるのか、どっちに行けばいいのか
〉〉わからない。その怖さはとても説明できないと。
〉怖い〜。
〉しかも自分の体験として少しわかる・・・
前回少しわかると書きましたが、私が感じたのはぷぷさんのお友達のような
恐怖ではなく、非常に強い不安だったと思います。
私は確かに多言語を聞くのが好きなのですが、英語以外の言葉は
文字も発音のしかたも意味もどれも知りません。
たぶんこの「意味を知らない」ということに救われたのだと思います。
何語を聞いているのかわかっているときは、
中国語・韓国語・朝鮮語の違い、ドイツ語とハンガリー語の違いなどは、
音でわかるのですが、ラジオなどで流れているから聞いているだけ
というものは、フランス語・イギリス語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語の
違いや、ヒンディー語やベンガル語やタイ語なども違いがよくわかりません。
聞こえてくるものをただ楽しんでいるだけです。
それでも英語が自分の知らない他の言語という意識が薄れてきて、
全く慣れてきた頃に脳の中でよくわかる日本語・よくわかる英語
よくわからない英語・よくわからない外国語の違いが
はっきりしてきました。よくわかるものには意味に意識の重点が、
よくわからないほうには音とリズムに意識の重点が行っているのですが、
このよくわからないという固まりも、わからないなりに音とリズムの分類が
進んできて、境界線が何度も引き直され、あいまいになっていくうちに足元から・・・
という体験をしたんです。境界線が何度も引き直されているうちに
日本語の記憶の崩壊が始まりました。
#酒井先生
多読をはじめてから、日本語の記憶がすごく短いです。
音読をしていた頃と、最近と。
多読をはじめてから、自分の中の枠がどんどんはずれて
解き放たれていく開放感はなんとも気持ちのいいものなのですが、
無防備になったまま外国語をどんどん取り入れていった結果、
何語でも直接脳に入ってくるようになりました。
その結果なのかわかりませんが、日本語は崩壊しました。
今はいったん「禁英語以外の外国語」をして、頭の中を整理したせいか、
英語も含めて、ダイレクトに脳に叩き込まれるということはありません。
この叩き込まれ方の衝撃があまりにも強かったせいか、脳が無意識に
ガードしているみたいです。
こういう話しを帰国子女の方などから聞かれたことがありますか?
〉もちろんそんなことをしなくても、多言語を問題なく身につけ
〉混乱も起こさずに成長する子どももいます。でもそこには、ある
〉一定のリスクがあることを、経験的に知っている人達も、ヨーロッパには
〉いたということです。
なるほど。。
〉気にしない人もいましたよ。
〉必ずしも害がある(劇的な症状が出る)というわけでもないのですから。
〉日本の精神科医や英語教育界の先生達は、たぶん知らないですよー。
〉こんなこと。そういう症例がないでしょうから。
では涼音さんが精神科にかかったとしても、答えることのできる先生に巡り合える
確率は極めて低かったということでしょうか。
〉ただでさえ、SSSは日本の英語教育界ではパイオニアですが、
〉その中でもはまこさん達の経験は、普通、留学や移住で急激に他の
〉言語環境に放り込まれた人達の、そのまた一部の人だけが体験していた
〉ようなことを、日本で経験している。
〉なんだか私には、世界の壁が抜けたような、不思議な感慨があります。
〉妙な表現ですが。
〉世界に風穴があこうとしているー。
そうやって、客観的に見れるんですね。いいなー。なんだか楽しそう(^^)
私が英語に興味を持ったのはほんの一年前のことで、他の言語に
興味を持ったのはそれより更に後のことなので、ちょっとうらやましいです。(笑)
〉大変でしょうが、原因がわかっていれば、対処もできるでしょう。
〉経験談を集めることもできるし。知恵を寄せ合うことも。
〉でもどうぞ、ぼちぼちとね。
はい。本当にありがとうございました(^^)
ではー♪
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