[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 14976 // 時刻: 2024/11/1(19:17)]
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KYOさん、こんにちは。
〉私が不安なのは、私の元発言を読んで、
〉つい「ボキャビル(単語増強)しちゃおかな」と思った人がいるのではないかということ。
〉「6〜7千語あればいいんなら、1000語ぐらい覚えてみようかしらん」
〉あるいは、れなさんや間者猫さんの値を見て、ずいぶん少ないとビックリして、
〉「PBを読めるのはやっぱり単語なんだよな」と変に納得しちゃったりして単語覚えようとする人。
〉たぶんこういう人はレスなんか書かないでこっそり始めるのではないでしょうか。
〉 ダメ、絶対ダメで〜す。
そうです、絶対ダメです。
でも結局「どれぐらいの未知単語率で読めるか」という話になるからそうなっていくのかも…。
そもそも「未知単語」という言葉自体正確な定義が難しいようですし。
ひまぞさんの例のように、ひとつひとつの単語は簡単に見えても正確に文章を解することが出来るかというと、はてさて…ということがあります。
酒井先生が講演会で例にあげる話なんですが、いきなりスティーブン・キングが読めるようになったスーパー中学生に、「これわかる?」って聞いて正解した!と驚いた言葉。
It should have been you.
これ、「未知単語」に計算する人がまずいないだろうと思われる単語のみで構成されています。でも正確に意味が取れるかとなると、かなり難しいです。それが多読をして文章を読む力がついてくると、物語の中にあって、その流れの中でわかってくるらしい。
だから単語の数を数えるのはあくまでも「参考のため」「実験のため」のデータであって、それが「未知単語数いくつでどれだけ読める」という結論になってしまうのはマズイと思います。
それに未知単語率が思ったより低かった、というのは、すらすら読めないのは未知単語のせいだと思っていたら、そうではなくて文章の理解力の問題だ、ということがよりはっきりしたと思うのですが。
それから、酒井先生は初めは多読で少しずつレベルを上げていって少しずつ難しい本が読めうようになっていく、と思っていたのが、ずーっとやさしい本をたくさん読んでいて、突然ジャンプしてレベルアップする例があるといういうことがわかったそうです。どうしてか、というと、まだ酒井先生にも完全には解明できていないようですが、おそらくやさしい本をたくさん読むことで「文章理解力」が蓄積されていったからでしょう。
「語彙力」というのはわかりやすい、測りやすい方法です。ですから外国語を勉強するのに単語をどれだけ覚えた、ということに目が向いてしまうのでしょう。しかし「文章理解力」と単語の数が必ずしもリンクしないということをもっと認識する必要があるのではないでしょうか。
単語は文章の中での意味がわかるようになってこそ、「覚えた」と言えるのであって、単なる暗記で単語を増やしても文章理解力にはつながりません。
ただ、専門書などで、どうしても専門用語を習得する必要がある場合もあるでしょう。それも、その文章を読める程度の読解力がないと、専門用語だけを覚えてもすんなり読めるようにはならないのではないでしょうか。文章自体がとってもやさしくて、でも難しい専門用語がたくさん、という本を読まなくてはならないなら単語力の増強が重要になってくるかもしれません。
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