[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 14976 // 時刻: 2024/11/1(18:23)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2004/3/2(23:47)
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はまこさん、こんにちはー。
お引越しありがとう。
〉英語圏の人のことでよくわからないのは、
〉殴り合いの人形劇をドタバタ喜劇として楽しめるところです。
〉実際内容があまりにも残酷なので過去に何度か禁止騒ぎが起こったそうです。
〉でも相変わらず現在でも人気があるらしいです。
〉毒を含んだものを楽しんでいるという感じなのかなぁ。
ドリフが大人気だったのと同じようなものだったりして。
〉これは元はイタリアの道化芝居だったそうですよ。
〉まずフランスに伝わり、イギリス、スペイン、ドイツ、
〉ハンガリー、ロシアにも伝わったとか。
〉杏樹さんがハンガリーに行ったときにやってませんでしたか?
えーっ!それは知らなかった。
イタリアの道化芝居は「コメディア・デラルテ」と言って、仮面をつけた固定的役割人物がワンパターンのドタバタを展開します。仮面と衣装で役柄を表します。この中で「パンタローネ」という人物がダブダブズボンをはいていて、それが「パンタロン」の語源になったそうです。また道化役の「アルレッキーノ」はヨーロッパ中に広まって、英語では「ハーレキン(ハーレクイン)」と言われました。ついでに、アルレッキーノの恋人がコロンビーヌ。(英語でコロンバイン)。そのコメディア・デラルテが「パンチ&ジュディ」になった…ということなんですね。
ハンガリーでやってるのは見ませんでしたねえ…。
せっかくお引越ししたことですので話を広げちゃいますと、マザーグースに
Old Mother Goose,
When she wanted to wonder,
Would ride through the air
On a very fine gander
で始まる長い歌があります。
Old Moter Gooseにはジャックという息子がいるんですが、最後の方でジャックとその恋人をハーレキンとコロンバインに変えてしまいます。
〉それからシェイクスピアじゃなくて、ディケンズの「骨董屋」に
〉出てくるらしいです。やっぱりうろ覚えでした。
〉ヘップバーンの「シャレード」の中ではこの劇が効果的に用いられていたとか。
〉他には、as pleased as Punchという表現が
〉「ハワーズ・エンド」とクリスティーの「親指のうずき」にも出てくるそうです。
慣用句みたいですね。私は高校の英語の教科書で見たことがあります。先生があんまりちゃんと説明してくれなかったので、英語の試験の時に余白に「Punch & Judy」のマザーグースを書いておきました。
〉「マイ・フェア・レディ」に出てくるコベントガーデンの
〉広場を見渡せる場所に、現在Punch&Judyと言うパブがあって
〉その看板には「1662年に、サミュエル・ピープスがここで人形劇を観た」
〉と記されているそうです。
〉(※「もっと知りたいマザーグース:鳥山淳子著」から引用しました。)
うわー。コベント・ガーデンに!
〉ところで、サミュエル・ピープスって誰ですか?この人の日記の日付にちなんで
〉各地のパンチが広場に集まり、「パンチとジュディの誕生日」が毎年盛大に
〉祝われている、とあるぐらいだから文豪なのかなぁ。
〉Googleで検索してみたけど、よくわかりませんでした。
ピープスについてはふ〜んさんも書いてくれてますが…。
「あしながおじさん」で、授業でサミュエル・ピープスの日記を読んでいました。克明な日記を残したことで有名な人らしいです。海軍大臣のような偉い人が大衆的な人形芝居を見たのはよほど大きな出来事だったのでしょう。それを祝うなんて、イギリス人のジョーク体質みたいですね。
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