2/21(土)名古屋講演会 報告&感想

[掲示板: 〈過去ログ〉オフ会参加募集・報告 -- 最新メッセージID: 14793 // 時刻: 2024/12/29(15:06)]

管理用 HELP LOGIN    :    :


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

3410. 2/21(土)名古屋講演会 報告&感想

お名前: かのん
投稿日: 2004/2/22(09:47)

------------------------------

かのんです。とても2月とは思えない暖かい日でしたね。
そんな中、酒井先生と古川さんの講演会、行ってきました。

以下、簡単に報告します。

-------------------------------------------------------------
前回8月と同じ会場。参加者人数は約70名?

人数は前回より少なめですが、すでに多読を始めている、
掲示板を見ている、という人が多く、聴衆者の質は前回より
うんと上がっている、という印象を受けました。

■古川さんによる、SSSの多読の概要
 プロジェクターを使った概要説明が約20分ありました。
 具体的に本の中身を見せて、絵との対比で文章の意味がわかることや、
 よく使われる表現(※1)が複数の本に出てくることを示して、
 それぞれの状況からその表現のニュアンスをつかんでゆくことができる
 ことを説明。あのように具体的に英文を見て説明していただけると、
 なるほどー、納得!です。

 ※1 例文としてあげられたのは「What are you waiting for?」

■酒井先生の講演

 酒井先生素晴らしいです。脱線しそうになっても、時間が長くなり
 そうでも、ちゃんと自力で軌道修正していましたね〜!
 講演内容は書ききれないので、わたしの印象に残った部分のみ
 簡単に説明します。

 SSSの多読でレベル0から本を読んでいき、目覚しい成果を挙げた中学生の
 例を複数挙げ、当初の予想を上回る効果があった、と報告。
 ただ、いずれももともと日本語による読書量が比較的多い子どもたち
 であり、個人の第一言語の発達度との相関関係はありそう、という点が
 興味深いところでした。

 また、ORTの文字のない本(※2)に対して、小学生がつけたという
 文章を紹介。ORTでよく使われるごくシンプルな表現を使って自分で
 文章をくみたてていく過程がよくわかりました。間違いもまた微笑ましい。

 ※2 ORT Stage1 「The Lost Teddy」

 多読のペースはさまざま。
 早い人で2ヶ月、1年以上かけて100万語という人もいる。

 教える側の3原則を紹介。■教えない ■押しつけない ■試験しない

 シャドーイングを紹介。日本語シャドーイングを聴衆者にしてもらう
 ことで、シャドーイングのやりかたを紹介しました。
 そして、英語のシャドーイングをする上での注意点として、
 子音は省略または欠落するという日本語の音声とは違う点を指摘。

 英訳漫画の活用事例を紹介。
 漫画の英文はレベルが高い。初見でいきなり読むのは難しいことが多い。
 日本語で馴染んだ漫画であれば、大量に読むことも比較的楽にできるし、
 わからない単語もそのうちにわかってくるよう。
 ただしスラングも多いのでその点は注意。

■質疑応答

 すみません、もっといろいろあったはずですが、
 覚えていらっしゃるかた、ぜひ紹介してください。

 Q.多読をしていて初めて出てきた単語は発音のしかたがわからない。
 どうしたらよいか?
 
 A.適当に読んでおきましょう。また別の機会に音を整える機会はある
 でしょうから。

 Q.シャドーイングの素材として「Frog and Toad」のほかにも
 適切なものを紹介してほしい。

 A.好みは個人によって異なる。誰にでも合う素材を紹介することは
 できない。自分が気に入った本であれば楽しいはず。
 ぜひ、自分の好きな本の朗読テープやCDを探してください。
 掲示板で尋ねてみると、より多くの人が良い素材を紹介して
 くれるでしょう。

 Q.読み聞かせをしたいが、発音に自信がない。このまま読み聞かせを
 してよいか?

 A.発音に不安があってもいいから、ぜひ読み聞かせをやりましょう。
 できれば、読み聞かせる大人はシャドーイングなどを平行して、
 発音の質の向上を行うことが望ましい。

 Q.学校の長期休暇中の課題として各自で好きなPGR2を1冊選んで
 読んでもらった。生徒同士で本を交換しあってたくさん読むことを
 期待したがそういう現象が起こらなかった。何がいけなかったのか。

 A.レベルが難しすぎたのでは? 教師が想定するレベルと
 生徒が楽しく読めるレベルにはギャップがあることが多い。
 そのギャップを認識し、薦める本のレベルを調整することが大切。

■読書相談会

 複数の地元タドキストが聴衆者の間をまわり個別に話をきく、と
 いうスタイルの読書相談会でした。

 具体的な質問が多かったです。すでに多読をはじめていて、
 10万語を超えました!なんていう報告もあったりして、
 楽しい機会でした。

--------------------------------------------------------------

昨年8月の講演会に比べると、講演する側も聞く側も変わってきて
いるなぁ、という印象をうけました。大きなうねりがこの地にも確実に
伝わっていることを実感しました。

酒井先生、古川さん、影で支えてくださったSSSのみなさん、
講演会を企画実行してくださった丸善名古屋栄店の洋書担当のみなさん
ほんとうにありがとうございました。充実した2時間半でした。

補足訂正などあるはずなので(笑)、
みなさん、よかったらフォローよろしく〜♪

あ、もちろんオフ会も楽しかったです。
(書き始めると長くなるので、また別にします)

今日は京都講演ですね〜。楽しみにしています。

ではでは。


▼返答


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.